こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
今回は、『雪道の歩き方』についての記事です。
雪国にお住まいの方は、真冬に向けてこの記事で思い出して頂ければと思いますし、雪に慣れていない地域の方は、この記事で学んで頂ければと思います。
ペンギン歩き
聞いたことのある方も多いと思いますが、雪道を歩くときは、ペンギンの歩き方を意識しましょう。
- 歩幅を小さく
- 足の裏全体で地面をペタッと踏む
- 体をやや前傾させる
【歩幅を小さく】
まず、歩幅を小さくして歩くことです。
ペンギンはご存知の通り、小さな歩幅でよちよちと歩きますよね。
歩幅を大きく歩いてしまうと、足を高くあげることになるので、バランスが悪くなり滑って転倒しやすくなりますので、歩幅を小さく慎重に歩くことが大事です。
【足の裏全体で地面をペタッと踏む】
足を地面につける際には、足の裏全体で地面を踏むことも大事です。
ペンギンもペタペタと歩きますが、足の裏全体で地面を踏むことで体を支える力が安定し、転びにくくなります。
【体をやや前傾させる】
前傾は「気持ち」程度で大丈夫です。
体が後ろに傾いていると、転んだ時に後頭部を打って大ケガしてしまいますし、前に転ぶときよりも、すぐに手をつけないため危険です。
視線は正面を見るより、少し下を見るようにすると、自然に前傾姿勢になります。
下り坂ではカニ歩き
基本的には、ペンギンを意識した歩き方をしていただきたいのですが、下り坂ではカニを意識した歩き方がおすすめです。
雪が積もっているときの下り坂って、歩くのがとてもこわいですよね。
いつ転んでしまうかヒヤヒヤしながらの歩行。
そこで僕がおすすめするのは、カニ歩き。
カニのように横に向いて、下り坂を歩くことです。
その際に、ひざを軽く曲げると安定します。
周りと距離をとる
自分がいくら気を付けていても、まわりにいる人が転んでしまうと、巻き添えをくらってしまって、大ケガをする可能性があります。
自分一人で転ぶのと違って、巻き添えをくらって転ぶときは、心の準備ができていないので受け身を取れず、ケガに繋がりやすいです。
雪道を歩くときは、必ず周りと距離を取るようにしましょう。
転ぶものだと思う心
雪道を歩くときには、『雪道は転ぶものだ』という心構えが大事です。
転ぶことを前提に、外に出ましょう。
いざ、転ぶときに、まず最初に取る行動はなんでしょう。
そう、手をついて受け身を取りますよね。
その際に、手にバッグを持っていては、思うように受け身を取れません。
そのため、ハンドバッグではなく、両手を空けられるようにリュックなどがおすすめです。
また、手袋もしっかりしましょう。
手袋をしないで外に出て、手を服のそでにしまっていたのでは、手をつくことが出来ません。
靴も滑りにくいものをはきましょう。
ヒールや革靴はもってのほか。
ゴム底のものがいいですし、防水生地のものがいいと思います。※意外と盲点。
雪が靴にしみこんできて、ビショビショになってしまうことも考えられますので。
横断歩道
雪道で危険なのが横断歩道。
聞いたことのある方も多いと思いますが、横断歩道の白い部分が特に危険で、滑りやすいです。
なぜかというと、アスファルトの部分と違って、水がしみこまず、薄い氷の膜ができやすいからです。
また、白い部分は熱を吸収しにくく、氷が解けにくくなっていることも、滑りやすい原因といえます。
※アスファルトの黒い部分は、熱を吸収して氷が解けやすいです。
また、横断歩道の手前(待っている所)も、人が信号待ちで立ち止まるため、雪が踏み固められており、大変滑りやすくなっています。ご注意下さい。
橋の上
橋の上も凍結しやすく危険です。
高架になっている橋の上というのは、風通しがよく冷えやすいです。
特にアーチ状の橋は、バランスが取りにくく危険です。
橋に差し掛かったら、特に注意しましょう。
時間に余裕を持つ
雪道は、とにかく慌てない、走らないことが大事です。
雪が積もっている状況のときは、いつもより早めに起きて、いつもより早めに出かけることが大事です。
交通機関が乱れていたり、スリップ事故が発生していて渋滞しているなど、予想外の事態となっていることも多く、いつもの時間に出発すると、時間に間に合わないことも考えられます。
でも慌てるのはダメ、走るのもダメ。
時間に余裕を持って行動するしかないです。