天気 防災

雷雲接近時 取るべき3行動

雷雲が近づくときのサイン雷雲接近時の危険な行動については、以前、記事にしました。

今回は、雷雲が接近した時に、どのような行動をとるべきか、3つに分けて書いていきたいと思います。


■天気予報をチェック

お出掛け前に、天気予報を必ず確認しましょう。

雷雲が発生しそうなとき、 我々お天気キャスターが、 必ずといっていいほど、口にする言葉があります。

①上空に寒気が・・・

②暖かく湿った空気が・・・

③大気の状態が不安定

これらの言葉をお天気キャスターが言っていたら要注意です。

まず、簡単にお話しすると、寒気(冷たく乾いた空気)は重いです。反対に、暖かく湿った空気は軽いです。

みなさん、想像してください。

おんぶするときに、体重が軽い人と重い人、どっちが上でどっちが下の方が、バランスがいいでしょう?

重い人が下で、軽い人が上ですよね。

つまり、上に寒気(重い)が、下に暖かく湿った空気(軽い)があると、大気の状態はアンバランスになります。

これが、大気の状態が不安定。

そのアンバランスを解消しようと、寒気が下に、暖かく湿った空気が上におんぶの位置を交換しようとするときに、雷雲が発生するんです。

でもちょっと待って!

上空、空高い所って、寒くない?いつも上空には寒気があるんじゃないの?

そう思った方、多いのではないでしょうか。

その通りです。

富士山のてっぺんで、めちゃめちゃ寒いですもんね。

ただ、大気の状態を考えるときは、地上の気温と上空の気温は、単純には比べられないのです。

じゃあ、どう比べるのか。

それは、もし、上空にある空気が、地上にあった場合、何度くらいになるのか?

そのように考えるんです。

つまり、計算により上空の空気を地上に持ってくる感じですね。

その計算で地上に持ってきた上空の空気と地上の空気の気温を比べて、上空の空気の方が寒かったら、「上空に寒気がある」と言えます。

比べるときには、条件をフェアにしてあげないといけないんですね!


■レーダーをチェック

レーダーとは、雨雲の位置や強さを観測しているもので、アプリなどで確認しているかたも多いのではないでしょうか。

実は、我々お天気キャスターは、実はお天気アプリをスマホに入れている人は少数脈です。

なぜなら、気象庁のホームページでチェックしている人が多いから。

意外と、周りの友達に聞いても、気象庁のホームページでレーダーをチェックしている人がいないんですよね。

たぶん、見方がわからなかったり、ホームページのどこにあるかわからなかったりするからだと思う。

ただ、便利なので、お教えしますね。

まず、高解像度降水ナウキャストというのがあり、レーダーをより詳しくみられるものだと思って下さい。

ものすごく細かい所までズームアップできます。

雷が鳴っているとか、竜巻が発生する可能性があるかどうかも見ることができます。

また、道路や鉄道、川なども表示できるので、不慣れな土地の地理も把握することができるので、とても便利です。

1時間先までの雨の予想も、見ることが出来ますね。

もっと先の予想まで見たいときは、降水短時間予報をご覧ください。

こちらは、なんと15時間先までの雨の予想をチェックできるんです!

お気に入りに入れておくと、便利ですよ~!


■逃げる

天気予報で雷雲が発生するかもと言っていた。

レーダーでも雨雲が発生してきている。

そうなったら、とにかく早く逃げること。

川の近くにいる場合は、川から離れる。

川の中州に取り残されてしまうニュース、夏場によく見ますよね。

大変危険です。

その場で雨が降っていなくても、上流で大雨となっていたら、急に川の水位が上がったり、流れが速くなったりします。

そして、地下など低い場所にいる場合。

外の様子がわからないと思うので、レーダーをこまめに見るなど、天気の状況をこまめに把握して、危なくなりそうなときは、早めに地上に移動しましょう。

また、屋外のイベントを主催しているかたも、早めの中止・中断の決断を。

過去には、屋外イベントで雷に撃たれて、亡くなったかたもいます。


■まとめ

天気予報やレーダーなど、こまめに情報をチェックすれば、雷雨による被害にあわなくてすみます。

これだけ情報を簡単に入手できる時代になったのですから、情報を利用しない手はありません。

そして、その情報をこまめにチェックしたら、早めに決断する勇気を持ってください。

その勇気さえあれば、絶対に事故にあわないし、後悔することはありません。

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