こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
先週に引き続き、今週も爆弾低気圧がやってきて全国的に影響を受けそうです。
爆弾低気圧が及ぼす影響は、地域によって異なります。
そのあたり、詳しく解説します。
先週は北海道で猛ふぶきに
『爆弾低気圧』とは、24時間で約20hPa以上気圧が低くなる低気圧のことです。
つまり、急激に発達する低気圧のこと。
先週14日(木)の天気図を見ると、北海道の北のサハリン付近に中心気圧976hPaの低気圧がありますが、これが急激に発達した『爆弾低気圧』です。
日本からちょっと離れた所にありますが、それでも日本付近は等圧線がたくさん。
離れた所にあっても広範囲に影響を及ぼすのが、急激に発達する爆弾低気圧の特徴ともいえます。
この爆弾低気圧により、先週14日(木)~16日(土)は北海道では今シーズン初めて冬の嵐となりました。
札幌など市街地でも雪が積もりましたし、暴風が吹き荒れ猛ふぶきとなった所もありました。
また、爆弾低気圧がロシア方面から真冬並みの寒気を連れてきたため、北海道の帯広や東北の青森、秋田では、初雪を観測しました。
先週は、北日本の方にとっては、急に真冬がやってきたような感覚だったと思います。
今週も爆弾低気圧がやってくる
先週に引き続き、今週も爆弾低気圧がやってきます。
きょう17日(日)午後9時の予想天気図を見ると、朝鮮半島半島付近に中心気圧1012hPaの低気圧が予想されています。
この低気圧が爆弾低気圧に化けます。
24時間後の18日(月)には北海道の北西に進み、中心気圧は988hPaまで下がる予想。
つまり、24時間で24hPa下がる(発達する)見込み。
急激に発達し、爆弾低気圧と呼べる低気圧になるわけです。
今週は、全国的にこの爆弾低気圧の影響を受けそうです。
【18日(月)】急な雨の強まり・強風に注意
18日(月)は、全国的に天気が下り坂となります。
注意点は2つ。
1つ目は、急に雨が強まる可能性があることです。
下の図の青い部分は雨が予想されている所ですが、雨の範囲がリレーなどで使う『たすき』のように細長い形をしていますよね。
このような『たすき』のような形の雨雲は、活発な雨雲を含んでいることが多く、降る時間は短くても、急に雨の降り方が強まることがあるため、要注意です。
2つ目は、風です。
もう一度上の図を見て頂きたいのですが、上の図の矢印は風を表しています。
これを見ると、風が強く吹くことがわかると思います。
強さにも注意が必要なのですが、もうひとつ注目すべきは風の向きです。
前半は南から吹いてくる、いわゆる南風。つまり、天気が崩れるわりには暖かいです。
ただ、その風が、後半になると、北から吹いてくる北風に変わります。
南風から北風に変わる。
つまり、気温が急激に下がることを意味します。
関東や北日本太平洋側などは夜まで南風が吹き続けそうですが、西日本や日本海側の地域は南風から北風に変わり空気がガラッと入れ替わるため、服装に注意が必要です。
【19日(火)】北海道は猛ふぶきに警戒】
19日(火)は、北海道の日本海側では、再び猛ふぶきに警戒が必要です。
冷たい風が吹き続け、寒気も流れ込んでくるので、降るものは平地でも雪になります。
強い風+雪で見通しがかなり悪くなることが予想されるため、車の運転や交通機関の乱れに注意が必要です。
北海道以外の地域も、風が冷たく感じられそうです。
【20日(水)】強い寒気流入 寒さ厳しく
20日(水)も、引き続き冷たい北風が吹き続けます。
北海道の日本海側では、引き続き猛ふぶきとなっているおそれがあります。
そして、この北風により、一段と強い寒気が流れ込んきます。
20日(水)午前9時の上空約1500メートル付近の寒気の予想を見ると、何か降るものがあれば山で雪となる目安の寒気が本州を覆いますし、平地で雪が降る目安の寒気は東北の北部まで下りてきます。
降るものがなければ雪にはなりませんが、全国的に気温には影響が出てきます。
20日(水)~22日(金)頃が特に寒くなります。
20日(水)は、札幌の最高気温2℃、東京は晴れても15℃の見込み。
これに風の冷たさが加わりますので、寒さへの備えもしっかりしないといけないですね。