こんにちは!気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
暑くなってくると、熱中症が心配ですよね。
この記事では、熱中症の症状とはどのようなものがあるのか、そして、熱中症になってしまった場合、どのような対応をすればいいのか。僕がお天気キャスターとして解説してきた経験から、書いていきたいと思います。
この記事を読むことで
・ご自身やご家族が体調不良を訴えたときに、それが熱中症の症状なのか、判断する際の材料になる。
・すぐに応急処置をとることにより、大事に至らずに済み、大切な命を守ることに繋がる。
目次
熱中症とは
改めて、熱中症とは何なのか。
引用
『体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)の減少や血液の流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発症する障害の総称。』
熱中症環境保険マニュアル2018より
『体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)の減少や血液の流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発症する障害の総称。』
つまり、厳しい暑さになり体温が上昇し、
内臓も高温となり、体調不良に・・・
というものが熱中症ですね。
熱中症の症状
熱中症の主な症状は、以下の通りです。
【軽症】
軽症
熱失神・・・立ちくらみ
熱けいれん・・・全身のけいれんではなく、筋肉のこむら返り
上記軽症の場合、どちらも意識は鮮明です。
【中症】
ポイント
熱疲労・・・全身の倦怠感、脱力、頭痛、吐き気、下痢。
【重症】
重症
熱射病・・・高体温、意識障害、発汗停止。
けいれん、肝障害や腎障害も合併し、最悪の場合は死に至る場合もあり、大変危険な状態です。
重症度を判断するポイント
重症度を判断するポイント
- 意識がしっかりしているか
- 水を自分で飲めるか
- 症状が改善したか
上記3点を、ご自身、もしくは近くにいる人が確認してください。
少しでも意識がおかしかったら、すぐに救急車を呼んだり、病院に行ってください。
熱中症になりやすい人
環境省は、熱中症になりやすい人の特徴を、複挙げています
熱中症になりやすい人の特徴
- 脱水症状にある人
- 高齢者
- 乳幼児
- からだに障害がある人
- 肥満の人
- 厚着している人
- 運動不足の人
- 暑さに慣れていない人
- 体不良の人
この中で、高齢者と乳幼児に注目してみたいと思います。
【高齢者】
高齢のかたが熱中症になりやすい原因として、以下のようなことが挙げられます。
高齢者が熱中症になりやすい原因
- 暑いと感じにくくなる
- 行動性体温調節が鈍る
- 発汗量・皮膚血流量の増加が遅れる
- 発汗量・皮膚血流量が減少する
- 体内の水分量が減少する
- のどの渇きを感じにくくなる
そういえば、おじいちゃん、おばあちゃんの家って、けっこう暑かったような、、。
【乳幼児】
乳幼児が熱中症になりやすい原因は、以下の通りです。
乳幼児が熱中症になりやすい原因
- こどもは汗っかきではない
- 自分の意識で水を飲めない
- 身長が低い
こどもは、大人に比べてまだ汗をかいて体温を調節する能力が発達していないんですよね。だから、体に熱がこもりやすい。
また、のどが渇いても、自分の意識でなかなか水が飲めないですし、身長が低い分、地面付近の熱を感じやすく、大人より暑く感じます。
熱中症になったときには
【 涼しい場所へ 】
・風通しのよい日陰や、できればクーラーがよく効いている室内に避難する。
【 服を脱いで冷やす 】
・服を脱がせて、熱を逃がす。
・肌に、濡らしたタオルやハンカチをあて、うちわや扇風機であおいで体を冷やす。
・ビニール袋入りの氷を、首の付け根の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面、股関節部にあて、血液を冷やす。
【 水分・塩分補給 】
・冷たい水を持たせて、自分で飲んでもらう。
・呼びかけに対する反応がおかしかったりする場合は、水を飲ませない。水が気道に流れ込んでしまう場合があるため。
【 救急車などで病院へ 】
・自分で水分の摂取ができないときは、塩分を含めて点滴で補う必要があるため、救急車などで緊急で病院に搬送する。
おわりに
熱中症は、誰がなってもおかしくないものです。
自分自身で対策するのも大事ですし、お互いに声を掛け合って熱中症にならないようにすることも大事です。
熱中症と思われる症状が出てしまった場合には、早急に対応することが重要です。
熱中症にならないようにするための対策については、別記事に詳しくまとめました。よろしければご覧ください。