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台風直撃しなくても大雨に~新たな災害発生に警戒~

こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。

きょう24日(木)~あす25日(金)は、西日本から東北の広い範囲で大雨となるおそれがあります。
台風の被害が大きい地域への影響も心配です。
今回の大雨も台風によるもの?と思う方も多いと思いますが、実は違います。
大雨をもたらす原因は何なのか、大雨のピークはいつなのか、解説します。

台風とは別の雲で大雨に

きょう24日(木)は、台風21号が直撃している小笠原諸島では、大荒れの天気となっています。

ただ、このあと台風21号は本州の東の海上を北上するため、本州に台風21号が直撃することはありません。

しかし、油断できない状況です。

あす25日(金)にかけて、台風15号や19号の被害が大きい地域も含めて、西日本~東北の広い範囲で大雨となるおそれがあるのです。

上の台風進路図を見ていただくと、西日本のあたりに真っ白く写る雲の塊がありますよね?

この雲もかなり発達した雲で、大雨を降らせる雲です。

この雲は台風ではなくて、低気圧の雲です。

下の天気図は、きょう24日(木)21時の予想天気図で、西日本のあたりに低気圧がありますよね。

これが大雨を降らせる原因となる低気圧です。

さらに、この低気圧周辺を吹く風と、台風や高気圧周辺を吹く風がぶつかり合うことにより、上昇気流が強まり、一層、雨雲が発達してしまうのです。

(空気がぶつかり合うと、下は地面ですので上に行くしかないですよね?これが上昇気流で、雨雲を発達させる働きをします)

【きょう24日(木)】西日本で大雨に

きょう24日(木)は、西日本で大雨となります。

特に、太平洋側で雨量が多くなります。

以下、雨の予想ですが、ご覧のように、西日本は広い範囲で雨となり、特に四国山地や紀伊山地付近では地形の影響で雨雲がより発達します。

 25日(金)朝までには、雨のやむ所が多くなりそうです。

あす25日(金)朝にかけて予想される雨量は、多い所で、四国で300ミリ、東海で250ミリなどとなっており、特に四国山地南~南東側や紀伊山地南~南東側の地域で雨量が多くなる見込みです。

土砂災害や河川の増水、浸水などが起きてもおかしくない雨量ですので、崖や川の近くにお住まいの方は、自治体の指示に従い、安全な場所でお過ごしいただければと思います。

【あす25日(金)】台風被災地の東日本・東北で大雨

あす25日(金)は、大雨の範囲が東日本と東北に移ります。

東海は午前中を中心に大雨となります。

関東甲信は昼前後が大雨のピーク。

風のぶつかり合いにより、山沿いだけでなく、平野部でもザーザー降りの雨となります。

東北地方の雨のピークは夕方~夜で、太平洋側を中心に大雨が予想されます。

25日(金)朝~26日(土)朝の予想雨量は、多い所で、関東で100~200ミリ、甲信と東北、東海で100~150ミリ、近畿で50~100ミリ。

関東甲信や東北太平洋側は、ご存知のように、台風15号や19号の被害が大きく残っていて、堤防が破損している所がある、屋根がブルーシートで覆われている、家屋が損壊している部分がある、など、平時とは違う状況です。

その状況で、これだけの大雨が予想されていますので、いつもより早めに避難することが、命を守ることに繋がります。

また、関東甲信など、大雨のピークは日中の所が多いですが、時間差で災害が発生するおそれがあるため、暗い夜間に災害が発生するおそれもあります。

崖や川の近くにお住いの方は特に、早めに安全な場所に移動するようにしてください。

参考記事:3種類の土砂災害

参考記事:なぜ日本は土砂災害が多いのか

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