こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
この記事では、台風への備えについて、台風接近前と接近時にわけて、解説していきたいと思います。
目次
台風接近前の備え
まずは、台風接近前の備えです。
つまり、天気が落ち着いているうちに、やっておきたいことですね。
【避難場所・経路の確認】
自治体のホームページや冊子などで、避難場所を確認しましょう。
その際に、どのような道を通って避難場所に行くのか、考えておくことも大事です。
ハザードマップで、どの場所が浸水しやすいか、土砂災害の危険性があるのかなど、危険箇所を確認しておくことも、安全な避難に繋がります。
常日頃から、ご家族や友達と、避難について話しておくことで、いざというときに慌てずに済みます。
【 避難グッズの確認 】
- リュックサック
- 飲料水
- 乾パンなどの食料
- 医薬品
- 紙おむつ
- 生理用品
- 現金や預金通帳
- 衣服
- 懐中電灯
- 使い捨てカイロ
- ごみ袋
- ヘルメット
【 家の外の備え 】
- 側溝や排水溝の掃除をして、水はけをよくしておく
- 風で飛ばされそうな物を固定する、または、家の中にしまう
自分だけではなく、他人を傷つけないことにもつながります。
【 家の中の備え 】
- 窓や雨戸の補強(飛散防止フィルムを窓ガラスに貼るなど)
- カーテンやブラインドを下ろしておく(万が一、ガラスが割れた場合に備え)
- 断水に備え、浴槽に水を張る
台風接近時の備え
続いて、台風がいよいよ近づいてきたときの備えです。
接近前に備えておいたことが、役に立つときです。
【不要な外出は避けて】
■田んぼや畑、川の見回りは避けましょう。
慣れている道でも、大雨や暴風により、道の状態、見通しなど、ふだんとは違います。
もしご家族が外出しそうになっていたら、声をかけて止めてください。
お互い後悔しないように。
■思わぬ事故
暴風により、看板が落下したり、物が飛んで来たりして、思わぬケガをする可能性があります。
また、道路のアンダーパスなどが冠水している可能性があり、ここを通ってしまうと車が水没して、脱出できなくなる可能性があります。
【 早めの避難を 】
僕たちがテレビで解説する天気予報や、気象庁が発表する警報・注意報、自治体が発表する避難情報などを、こまめに確認するようにしてください。
注意報が発表されたら、ハザードマップなどを使い、避難場所や避難経路を確認しましょう。
警報が発表されたら、いよいよ避難する段階です。
特に、ご高齢のかたや、崖や川の近くにお住まいのかたは、自治体の指示を待たずに、自主的に早めに避難することをオススメします。
ちなみに、特別警報もありますが、特別警報は別物とお考えください。
特別警報は、発表を待つものではありません。
なぜなら、特別警報=すでに甚大な災害が起こっている可能性があることを意味するからです。
すでに手遅れのことが多いのです。
【家の中でも安全な場所へ】
早めに避難所に避難しておくことが大事ですが、夜中に大雨になったりして、すでに外に出るのが危険なくらい浸水・冠水している、暗くて道が見えないようなとき、外に出る方がかえって危険です。
このような場合は、家の中で安全な場所に避難しましょう。
例えば、崖の近くにお住まいの場合は、崖から離れた部屋に移動する。
川の近くにお住まいだったり、すでに浸水している場合は、2階など高い部屋に移動する。
命を守るために、最善の行動をとりましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はポイントを絞って、台風への備えについて解説しました。
とにかく、『自分だけは大丈夫』と思わない気持ち大事です。
その気持ちが、台風から身を守ることにつながりますよ。