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【台風18号】遠くても警戒 温帯低気圧になったあとに荒天おそれも

こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。

この記事では台風18号の最新情報をお伝えします。
ポイントは、台風が離れた場所にあっても警戒が必要なこと、そして、温帯低気圧に変わった後も、荒天となるおそれがあることです。

進路は朝鮮半島寄りに

    1日(火)15時現在、台風18号の中心は、東シナ海にあり、中心気圧は980hPaとなっています。

ただ、きのうの記事で解説させていただいた、『大型』、『強い』という台風の強さを表すプロフィール的なものはとれまして、やや勢力は衰えています。

きのう30日(月)の記事:大型で強い台風18号 沖縄に最接近中

とはいえ、赤い円、風速25メートル以上の暴風域は、依然として伴ったままです。

このあとは北東に進み、朝鮮半島に上陸する可能性が高そうです。

きのう30日(月)までの予想より、進路が北に(朝鮮半島寄りに)絞れてきた感じです。

その後、3日(木)15時までには、日本海で温帯低気圧に変わる見込みです。

ここまでの僕の解説だと、安心してしまうかたが多いと思うのですが、冒頭でお話しさせていただいたように、台風が離れた場所にあっても警戒が必要なこと、そして、温帯低気圧に変わった後も、荒天となるおそれがあることが、ポイントになってきます。

しつこい南東風で『 ボディーブロー的大雨 』に警戒

まず、台風に比較的近い長崎県の五島列島などの島では、雨も風も強まり、荒れた天気となります。

瞬間的には海上で30メートル、陸上で25メートルの風が予想されおり、物が飛んでくるなどして、思わぬケガをするおそれがあります。

また、雨もザーザー降るので、見通しがきかなくなるおそれもあります。

そして、台風の中心から離れた地域も油断できません。

下の図は雨と風(矢印)の予想ですが、高知県や徳島県、宮崎県のあたりは、

台風に吹き込む南東風が吹き続けます。

この風、強さよりも、同じ風向・南東風で吹き続けることがポイントで、南の海の方から雨雲のもとになる湿った空気をたっぷりと運び続けるんです。

さらに、四国山地などの山に湿った空気ぶつかり、駆け上がることにより、雨雲が強化されます。

この強化された雨雲がかかり続けてしまうということで、雨量がどんどん増えていってしまうんです。

短い時間に数百ミリの雨が降るのではなく、長い時間雨が降り続けて、雨量がジワジワと増えてしまう感じです。

ボクシングで例えると、ジワジワと効果が表れるボディーブローのようなもので、降り続く雨によりジワジワと地盤が緩んでしまう、そんなイメージです。

台風に比較的近い長崎県に加え、台風から遠い高知県や徳島県南部を中心とする四国でも大雨となりますので、早めの備え、避難をお願いします。

記事:台風への備え~接近前と接近時~

温帯低気圧化後に荒天も

先に、3日(木)には台風18号は温帯低気圧に変わる見込みであることを解説させていただきましたが、温帯低気圧になったあとに荒れた天気となる地域もありそうです。

台風が温帯低気圧に変わると聞くと、何だが弱まるようなイメージがあるかもしれませんが、『台風』が『発達した低気圧』に変わる、と聞くといかがでしょう。

まだ警戒が必要そうに聞こえますよね。

下の図は、5日(土)の気圧配置です。

台風から変わる見込みの温帯低気圧が、日本海を通り北海道付近に進むと予想されています。

ご覧のように、等圧線がグルグル巻きで、こういうときは風が強まります。

現時点で僕が思う強風に注意が必要な地域・期間は、3日(木)は西日本、4日(金)は西日本日本海側と東日本(千葉県も注意)、北日本、5日(土)は北日本で特に北海道は大荒れのおそれもあると考えています。

台風から変わる温帯低気圧(発達した低気圧)への備え方は、台風への備えと同じです。

早めに備えておきましょう。

風が強まる可能性が高い海沿いの地域にお住まいのかたは特に。

記事:台風への備え~接近前と接近時~

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