こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
大型で強い台風18号は、30日(月)夜、沖縄の先島諸島に最接近中です。
今後の見通しについて解説します。
大型にサイズアップ
台風18号は、きょう30日(月)正午に大型にサイズアップし、18時現在は『大型』で『強い』勢力となっています。
『大型』とは、黄色い円、強風域のサイズが大きいことを示しており、具体的には、強風域の直径が500km以上800km未満のときのことをいいます。
また、『強い』とは、最大風速が33m/s以上44m/s未満の時のことをいいます。
つまり、風は強いし、風の強い範囲も広いですよ、ということです。
その大型で強い台風18号は、きょう30日(月)夜の時点で、沖縄の先島諸島に最も接近している状態です。
実際に先島諸島では風が強まっており、18時40分までの最大瞬間風速は、与那国島で42.2m/s、竹富町大原で40.2m/s、竹富町志多阿原で40.1m/sなどと、走行中のトラックが横転してもおかしくないような暴風が吹き荒れています。
雨はそれほど強まっていない所が多いですが、西表島では18時40分までの24時間雨量が116mmに達しています。
このあと、あす10月1日(火)明け方にかけては、石垣島など八重山地方を中心に大荒れの天気となる見込みです。
暗い時間帯ですので、外は大変危険な状況です。
不要不急の外出は控えるようにしてください。
下の図の赤い表示は、特に警戒が必要な時間帯、黄色の表示はまだ注意が必要な時間帯を示します。
雨やんでも強い風続く
夜中の間は、先島諸島では雨・風ともに強まり、大荒れの天気です。
夜中をピークに風が強まり、最大瞬間風速は石垣島など八重山地方で55m/sの予想で、木々が何本も倒れてしまったり、看板などが落下するおそれがあります。
また、雨も強まり、夜中の間には1時間に80mm以上の猛烈な雨(目の前が見えなくなるくらいの恐怖を覚えるような雨)が降る見込みで、あす1日(火)夕方にかけての雨量は、250mmに達する所がある予想です。
日中は、雨が弱まったりやむ所も多くなってきますが、風はまだ強いですし、海では波が高いです。
外出の際には注意が必要です。折れかけの木が強風にあおられて倒れて、思わぬケガすることも考えられます。
3日(木)には九州北部に接近
台風18号は北上を続け、3日(木)には九州北部に接近する恐れがあります。
その後4日(金)には、日本海で温帯低気圧に変わる見込みです。
現時点の勢力と比べると、九州方面に達する頃にはだいぶ弱まりますが、今年は九州北部は大雨特別警報が発表されるなど、記録的な大雨による被害の残っている所がまだありますし、また、温帯低気圧に変わるとかえって風の強い範囲が広がる可能性がありますので、台風15号の爪痕が残っている千葉県も心配な状況です。
備えあれば憂いなしです。
早めの備えをお願いいたします。