こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
ここのところ台風18号関連の記事を書いていますが、とうとうあす9月30日(月)から10月1日(火)にかけては、台風18号が沖縄にかなり接近する見込みです。
この記事では、沖縄を中心とした台風の影響について、詳しく解説します。
『強い』勢力で沖縄に接近へ
台風18号は、29日(日)午前9時現在、フィリピンの東を西北西に進んでいます。
雲の形を見ると、きれいな真ん丸とした形となっていて、発達していることがわかります。
きのう28日(土)午前9時現在で中心気圧は1002hPaだったのですが、きょう29日(日)午前9時現在で985hPaと、24時間で17hPa下がっていて、比較的速いスピードで発達している状況です。
というのも、フィリピンのあたりの海面水温は29℃あり、この暖かい海が台風のエネルギー源になっているからです。
台風が発達するためには海面水温27℃以上の暖かさが必要なんですが、本州のすぐ南まで27℃以上ということで、日本のあたりまで発達しながら北上してくることが予想されます。
前回の記事で書いたように、日本を大回りするコースを取りそうなので、全国の広い範囲で影響が出る可能性があります。
【暴風】
沖縄の先島諸島(八重山地方や宮古島地方)では、きょう29日(日)から次第に風が強まります。
八重山地方では、30日(月)昼過ぎから、宮古島地方では30日(月)夕方から、暴風が吹き荒れる見込みで、1日(火)にかけて厳重な警戒が必要です。
30日(月)にかけて予想最大瞬間風速は、八重山地方で55メートル、宮古島地方で45メートル、沖縄本島地方で30メートルの見込みです。
看板が落下したり、大きなトラックが横転してしまうほどの暴風となるおそれがあるため、不要な外出は控えるようにしてください。
【高波・高潮】
【高波】
台風の影響が一番最初に出てくるのは波です。
きょう29日(日)は、次第に波が高くなります。
先島諸島では30日(月)明け方から、沖縄本島地方では30日(月)夜のはじめ頃から大しけとなる見込みです。
特に、先島諸島では猛烈なしけとなり、1日(火)にかけて厳重な警戒が必要です。
30日(月)に予想される波の高さは、先島諸島で9メートルとなっていて、これは3階建ての建物に相当する高さです。
沖縄本島地方でも6メートル、大東島地方でも4メートルの予想となっているため、海にはしばらく近づかないようにしてください。
最後まで影響が出るのも波です。
【高潮】
また、高潮にも注意が必要です。
特に先島諸島では30日(月)に標高1.3メートルの最高潮位が予想されています。
高波+高潮で、河口近辺の地域では、浸水や冠水の被害が出るおそれがあります。
【大雨】
30日(月)は、先島諸島では1時間に60ミリの非常に激しい雨が断続的に降るおそれがあります。
1時間に60ミリとは、道路があっという間に冠水するおそれがある降り方で、このような雨が長時間にわたると、土砂災害や川が氾濫するおそれもあります。
30日(月)朝から1日(火)朝までの24時間に予想される雨量は、多い所で、沖縄本島地方で50~100ミリ、先島諸島で100~200ミリの見込みです。
先島諸島では、1日(火)にかけて大雨に警戒が必要ですし、沖縄本島地方でも1日(火)は大雨となるおそれがあります。
【落雷・突風】
また、台風は雷雲の塊ですので、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
先日の台風17号の際にも、台風中心の北東側にあたる宮崎県延岡市で竜巻が発生し、その後の調査で局地的に秒速50メートルの突風が吹いたとみられるとの発表がありました。
台風の中心から離れた場所でも、竜巻などによる大きな被害が出るおそれがあるため、警戒が必要です。
西日本にも勢力保ち接近のそおれ
2日(水)から3日(木)にかけては、西日本に勢力を保った状態で接近するおそれがあります。
西日本では九州を中心に大荒れの天気が予想されますし、台風中心から離れた地域でも、前線や湿った空気の影響で大雨となるおそれがあります。
今週半ばにかけては、全国的に台風の影響を受けるおそれがありますので、早めの備えをお願いいたします。