こんにちは。お天気キャスターの小林正寿です。
さて、土砂災害の種類については、前回記事にしました。
今回は、その土砂災害の前兆について、書いていきたいと思います。
土砂災害の前兆
まずは、それぞれの土砂災害の種類ごとの前兆について、見ていきましょう。
がけ崩れ
- がけにひび割れができる
- 小石がパラパラと落ちてくる
- がけから水がわき出る
- 湧き水が止まる
- 地鳴りがする
地すべり
- 地面がひび割れたり陥没したりする
- がけや斜面から水が噴き出す
- 井戸や沢の水が濁る
- 地鳴り・山鳴りがする
- 樹木が傾く
- 亀裂や段差が発生する
土石流
- 山鳴りがする
- 急に川の水が濁り、流木が混ざり始める
- 腐った土の臭いがする
- 雨が降り続いているのに、川の水位が下がる
- 立木がさける音や、石がぶつかり合う音が聞こえる
前兆をつかむには五感をフル活用せよ
土砂災害の前兆について、ひと通り書き出してみましたが、これを見て何か気づかれたかたもいらっしゃると思います。
そう。
五感をフル活用することが大事だということ。
五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚のことですよね。
この中でも土砂災害の前兆をつかむのに特に大事なのが、視覚、聴覚、嗅覚です。
視覚
- がけにひび割れ
- がけや斜面から水が噴き出す
- 川の水の濁り
- ほか、上に書いた通り多数
聴覚
- 山鳴り、地鳴り
- 立木がさける音
- 石がぶつかりあう音
嗅覚
- 腐った土の臭い
前兆は必ずしもあるわけではないが・・・
ここまで、土砂災害には前兆があること、前兆をつかむには五感をフル活用することが大事だということを書いてきました。
ただ、残念ながら、必ずしも土砂災害に前兆があるわけではありません。
むしろ前兆がないことの方が多いかもしれませんし、家の中にいたり、大雨の音などで、前兆に気付かないことが多っかたりするかもしれません。
ただ、以前ニュースで見たのですが、前兆に気付いたことにより、人的被害を防げた例もあります。
とある地域で大雨となり、パトロールかなにかで崖の近くを通った警察のかたが、崖に異変を感じたそうです。
(ひび割れと小石が落ちてくる、とかだったと思います)
それで、道路を通行止めにするという措置を取ったところ、その後すぐにがけ崩れが起きました。
警察官のかたの判断により、人的被害は防げたわけですが、この判断がなければ、また、一歩遅ければ、大きな被害に繋がっていたかもしれません。
警察官のかたが五感をフル活用して、前兆に気付いたからこそ、誰も被害に合わなくて済んだんですよね。
前兆は必ずしも起こるわけではないですが、逆に、何か異変を感じたとしたら、それはかなり危険な状態になっていると思っていただいて、間違いないですね。
まとめ
今回は、土砂災害には前兆があること、その前兆に気付くには五感をフル活用することが大事であること、を書きました。
土砂災害発生前に、必ずしも前兆があるとは限りませんが、五感をフル活用して、何か異変を感じたならば、それはとても危険な状態になっているということ。
一刻も早い避難が重要です。