こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
今週は、寒さと大雪に警戒が必要です。
詳しく解説します。
木曜・金曜中心に極寒に
あす3日(月)は、節分ですね。
4日(火)が立春で春の始まりを意味しますので、その前日の節分は冬と春の節目となり、つまりは冬の終わりを意味します。
ただ、その暦に逆らうような一週間になりそうです。
というのも、今週は、6日(木)、7日(金)を中心に、全国的にこの冬一番の寒気が流れ込み、日中でも冷蔵庫の中のような寒さになりそうなんです。
そろそろ春に向かう時期だというのに、いまさら冬将軍が本領を発揮してくるということになります。
下の画像は、我々が生活する地上付近の気温に影響してくる、上空1500メートル付近の気温の予想です。
6日(木)には、本州付近まで−6℃以下の寒気すっぽりと覆われます。
−6℃以下の寒気といのは、降るものがあれば雨ではなく雪になる目安の寒気です。
その寒気が本州をすっぽり覆うということは、相当な寒さになりそうだということがよくわかりますよね。
週間予報を見ると、やはり6日(木)、7日(金)あたりを中心に厳しい寒さになる所が多くなります。
札幌は、この先しばらく最高気温もマイナスの真冬日の日が続きます。
関東から西の地域でも、日中でもひとケタの気温で、冷蔵庫の中にいるような感じ。
特に6日(木)は北風も強く、極寒です。
日が差していても、日差しの温もりが寒さに負けてしまうと思います。
今週は、寒さに覚悟ですね。。
ドカ雪で一気に積雪増える
冬将軍が本領を発揮するということは、寒くなるだけではなく、大雪にも警戒が必要です。
5(水)にかけても、北日本の日本海側の山沿いで雪の降り方が強まる所があるのですが、今週のなかで最も大雪に警戒が必要なのは6日(木)です。
先ほどみていただいた寒気よりも、もっと高い所、上空5500メートル付近の寒気を見ていこうと思います。
上空5500メートル付近の寒気は、気温というよりかは、大雪をもたらすかどうかの目安になるものです。
6日(木)には、北海道をすっぽり覆うように、−42℃以下の寒気が流れ込む予想です。
−42℃以下の寒気は、かなりの大雪をもたらすレベルの寒気で、ひと冬に数回しか来ないレベルの寒気です。
ここまで暖冬ということで、本格的な大雪になっていなかった地域でも、ドカ雪となるおそれがあります。
また、東北より南の日本海側は、−42℃以下の寒気の流れ込みはないものの、こちらも大雪となり、積雪が一気に増加するおそれがあります。
その原因は、−30〜−36℃程度のそれなりに強い寒気が流れ込むことに加え、日本海の海面水温が高いことです。
これまで、冬将軍が力を発揮せず、本格的な寒気がほぼ流れ込んできていないことで、日本海の海面水温は、平年より2〜5℃ほど高くなっています。
海面水温が高いと、雪雲のもとになる水蒸気を大量に含めますし、上空に寒気が入ってくると地上(海面)と上空の気温差が大きくなり、雪雲が発達することに繋がります。
気象庁も6日(木)は、新潟県や東北日本海側で、警報が出るような大雪になりそうだと、早くから注意喚起しています。
スキー場などでは待望の大雪ということになるかもしれませんが、一気に降るというのは危険が伴います。
なだれやビニールハウスなど簡易な建物の倒壊、除雪作業中の事故などに注意が必要です。