こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
毎日、私小林の予報をお伝えする『マイ天』!
24日(金)のマイ天はコチラ!
ポイント
・九州は(金)夕方までに多い所で300ミリの大雨予想。活発な雨雲は南下。九州北部は昼過ぎにかけて、九州南部は昼過ぎ〜夜がピーク。土砂災害や浸水、河川の氾濫に警戒。
・中国、四国も非常に激しく降るおそれあり。災害警戒。
・西日本は風も強く横殴りの雨に。
・東・北日本も曇りや雨の所が多い。東京は曇りマークだが、関東も午後は雨範囲広がる可能性あり。
・西日本は雨強くても最高気温30℃くらい。体調管理、食品管理にも注意。
そして、今回のマイ天ポイントは、『大規模災害発生レベルの大雨に警戒』です!
【マイ天ポイント】大規模災害発生レベルの大雨に警戒
24日(金)は、九州を中心に大雨に警戒が必要です。
気圧配置を見ると、朝鮮半島付近には低気圧があり、その低気圧から日本付近に前線がのびています。
この前線に向かっては、雨雲のもとになる非常に湿った空気が流れ込みます。特に温暖前線と寒冷前線の間にあたる九州や四国、中国地方には勢いよく非常に湿った空気が流れ込むため、雨量が多くなりそうです。
この非常に湿った空気だけでも大雨の原因になるのですが、朝鮮半島付近の低気圧が動きが遅いのも大雨の原因のひとつ。気圧配置がほとんど変わらないので、連休中は西日本と東海を中心に、大きな災害が発生するレベルの雨量となるおそれがあります。
24日(金)の雨の予想を見ると、夜中のうちから九州北部ではザーザー降りの大雨となっているおそれがあり、日中は活発な雨雲が南下。夕方頃からは鹿児島など九州南部で非常に激しく降るおそれがあります。
活発な雨雲は、いまのところ時間とともに南下する予想ですが、ピタッと止まってしまうと、同じ地域で数時間大雨が続くおそれがあり、あっという間に浸水してしまうおそれがあります。※線状降水帯発生のおそれもあります。
最悪の場合、そのような可能性もあるんだとうことを、頭に入れておいていただければと思います。
24日(金)18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、九州北部300ミリ、九州南部180ミリ、四国150ミリ、中国100ミリの見込みです。
先に書いたように、活発な雨雲が停滞してしまった場合は、これより多くなるおそれもあります。
気圧配置の変化が遅いために、連休中は大雨に警戒が必要な状況が続く見込みです。
下の画像は、23日(木)18時〜26日(日)18時までの総雨量の予想です。
九州や四国では紫色の所もあり300ミリ以上、岐阜県には赤い表示の200ミリ以上の所があります。
もちろん、これだけの雨量が予想されている所は災害に対して警戒が必要なのですが、災害が発生する恐れがある雨量というのは地域により異なるので、雨量が比較的少ない所も油断できません。
雨量が比較的少なくても土砂災害などの災害が起きやすいのは、ふだん大雨になりにくい地域です。
では、どこが危ないのか。
下の画像は、23日(木)18時〜26日(日)18時までの総雨量が、平年7月の雨量のどのくらいを占めるのかというのを表したものです。
よく、ニュースで、「平年7月1か月分の雨量が降った所もあります」などと聞いたことがありますよね。あれです。
高知県には一部赤い表示、100%以上の所がありますが、ここはたった数日間で、平年7月の1か月分の雨量よりも多く降ってしまうおそれがあります。つまり、大雨に慣れている高知県でも、大変な雨量になることが予想されているということになります。
また、九州や山陽、四国、近畿中部、岐阜県、長野県、佐渡(新潟県)ではオレンジ色の表示の所が多くあり、平年7月の半分以上の雨が降ってしまう所が多くあるということを示しているというわけです。
1か月かけて降るはずの雨量が、たった数日で1か月分とか半分以上とか降ってしまったら、排水がおいつかず浸水や土砂災害が起こってしまいますので、かなり危険です。
この図を見ることで、ただ雨量の多さをみるのではなく、その地域にとって大雨かどうかをみるのがいかに大事かがわかりますよね。
普段の生活では、このような図は見れないと思いますので、注意報や警報を参考にしてください。
その地域にとって災害が起こる大雨となりうるときに発表されるのが、注意報や警報です。
注意報が発表されたら、避難の準備・心構えをする、警報が発表されたら特に崖や川の近くにお住まいの方は早めに避難をする、というのを心がけて下さい。
情報をこまめに入手しれ、土砂災害や浸水から、身を守りましょう。