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終わらない台風シーズン~W台風に警戒~

こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。

さて、日本付近には現在台風が2つある状況、ダブル台風状態です。
日本に台風が近づくのは10月中旬頃までということが多いのですが、自分も予想していたことではありますが今年は台風シーズンが長いです。

この記事では、ダブル台風の進路や警戒事項などについて解説します。

台風20号 台風被災地で新たな災害のおそれ

21日(月)15時現在、発生している台風は、台風20号と台風21号の2つで、どちらも日本に影響を及ぼすおそれがります。

 

まず、日本に接近中の台風20号を詳しく見ていきましょう。

21日(月)15時現在、四国沖を北北東に進んでおり、中心気圧は990hPaと、勢力はだいぶ衰弱しつつあり、大きさも小さめ。

22日(火)午前3時までには、温帯低気圧に変わる見込みです。

ただ、大雨を降らせる活発な雨雲の塊であることには変わりなく、22日(火)にかけて、近畿~東北の広い範囲で大雨が予想されています。

最も雨量が多くなるのは、和歌山県、奈良県、三重県など紀伊半島だと思いますが、先の台風の影響が残っている関東甲信や東北、静岡県も心配な状況です。

台風15号は千葉県を中心に記録的暴風を吹かせ、いまも屋根はブルーシートで覆われているなど爪痕が残っています。

台風19号は、東日本と北日本に経験のない大雨を降らせ広範囲に甚大な被害をもたらし、堤防が破損している所もありますし、平常の生活に戻れていない方々も多くいらっしゃいます。

その中で台風もしくは台風から変わった温帯低気圧(活発な雨雲の塊)が近づいてくるわけですので、新たな災害が発生してしまうおそれがあります。

雨雲が通り過ぎるまでは、川や崖から離れた所でお過ごしください。

また、近畿や四国、東海では、太平洋側の海沿いの地域を中心に強風や高波に注意が必要です。

以下、時間ごとの雨と風の予想です。

四国や近畿、東海の荒天のピークは、22日(火)朝まで、関東甲信のピークは22日(火)明け方から昼まで、東北は22日(火)昼過ぎから夜の見込みです。

台風21号 コンパクトだが近づくと危険な台風

台風21号は、まだ日本から遠い位置にあり、マリアナ諸島付近に位置しています。

21日(月)15時の時点で『強い』勢力となっています。

この台風21号の特徴は、コンパクトだけど勢力が強いため、近づくと危険な台風

逆に言うと、近づかなければ、大荒れになることはない台風です。

今後は、台風のエネルギー源となる暖かい海の上を時間をかけて北上するため、さらに勢力を強めます。

22日(火)には『非常に強い』勢力となり、中心気圧も935hPaまで下がる見込み(中心気圧の数字が低いほど台風が発達していることを示します)。

その後、23日(水)~24日(木)に小笠原諸島付近に接近、25日(金)~26日(土)には関東や東北の東の海上を台風中心が進む可能性が高くなっています。

下の画像は、台風21号の暴風域に入る確率を表したものですが、台風21号の接近が予想される小笠原諸島では、特に24日(木)未明~夕方頃に暴風域に入る確率が80%前後と、高く予想されています。

 

 

では、ほかの地域はどうなのか。

下の画像の黄色く塗られた所は、暴風域に入る可能性がある所。

けっこう広く見えますが、、、実は、暴風域に入る確率は数%。

 

千葉県を例にとると、暴風域に入る確率を表す棒グラフがちょっとしか伸びていません。

ほかの地域も同様に、現時点では、暴風域に入る確率は低いです。

しかし、先に言ったように、この台風21号はコンパクトだけど近づくと危険な台風。

台風北側の前線による雨の影響がどの程度出てくるかも、現時点では不透明なところがあるため、今後も台風情報をこまめに確認していただきたいです。

週間予報がガラッと変わってくる可能性もあります。

良い方にも悪い方にも。

参考記事:3種類の土砂災害

参考記事:なぜ日本は土砂災害が多いのか

参考記事:台風への備え~接近前と接近時~

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