こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
きょう25日(木)は、3か月予報(10月~12月の予報)が発表されました。
この3か月予報によると、全国的に秋の深まりが遅くなりそうな感じです。
詳しく解説します。
暖秋傾向~秋の深まり遅い~
こちらは、10月~12月の平均気温の予想です。
全国的にオレンジ色や黄色ということで、平年に比べて気温が高くなる確率が高いと予想されています。
ややこしい言い方をしましたが、要は、全国的に気温が高めで、『秋の深まりが遅い』ということです。
ちなみに、3か月予報というのは、ふつうの天気予報と違って、いつが何℃の予想など、詳しく予報することができません。
さすがに先過ぎる予報なので、そこまでの予報精度がないんですよね。
なので、平年と比べてどうなるのか、という予報の仕方をしているんです。
平年と比べて、気温が高くなる確率、低くなる確率、平年並みな確率がどのくらいかといった具合です。
例えば、関東甲信を見ていただくと、20:30:50となっていますが、これは、平年より低くなる確率が20%、平年並みになる確率が30%、平年より高くなる確率が50%ということを意味します。
なので、平年より高くなる確率が50%と一番高いのですが、平年並みになる可能性も、平年より低くなる可能性も、それぞれ、30%、20%あるということです。
紅葉・秋物・台風に影響も?
さて、秋の深まりが遅くなると、どのようなことが考えられるでしょうか。
例えば、
- 紅葉が遅れる
- 秋・冬物の商品が売れるのが遅れる
- 台風シーズンが長引く
などでしょうか。
【紅葉】
紅葉といえば、秋を象徴する季節の風物詩ですが、気温が高いと見頃を迎えるのが遅くなります。
また、暖秋傾向でも、急に気温が下がり、急に秋の深まりがやってくればきれいに色づくのですが、ダラダラと暖かい日が続くと、色づきが悪く、きれいな紅葉が楽しめない可能性もあります。
ちなみに、紅葉は大体、一日の平均気温が10℃前後になると始まるといわれていたり、または、最低気温が8℃以下になると始まり、5℃以下になると鮮やかになるといわれています。
【秋・冬物の商品が売れるのが遅れる】
いつもの秋より気温が高いということは、秋・冬物の商品が売れるのが、遅くなることも考えられます。
例えば、洋服やエアコン、ヒーター、おでん、お鍋など。
ただ、今年は気温だけではかんがえられません。
というのも、消費増税が10月から始まるから。
消費税が10%に上がる10月になるまでに、駆け込んで買う人もいるかもしれませんし、増税後の10月以降も、各お店で商品が売れなくなるのを防ぐためにセールなどを行うかもしれません。
【台風シーズンが長引く】
台風シーズンといえば、気温が高い時期、夏や初秋ですよね。
秋が深まるはずのこれからの季節がまだまだ気温が高いとするならば、台風シーズンも長引く可能性があります。
9月25日現在までに発生した台風は17個。
そのうち、日本に上陸したのは4個。
平年の台風の発生数は25.6個ですので、まだまだ発生する可能性は十分あります。
そのうち、何個の台風が来てしまうのかわかりませんが、上記の通り、気温が高いということは台風が日本に接近、または上陸する可能性も否定できませんので、まだまだ油断できません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
3か月予報は毎月25日頃に発表されます。
詳しい予報ではなく傾向で予報するものです。
季節の傾向をざっくりとつかんでいただき、皆さんの生活のお役に立てればいいなと思っていますので、これからも解説しますね!