こんにちは!
気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
毎日、私小林の予報をお伝えする『マイ天』。
12日(日)のマイ天はコチラ!
ポイント
・東北北部は大雨警戒。土曜日の雨で地盤緩んでいる。土砂災害警戒。
・関東は雲の隙間から強い日差し照りつける。厳しい暑さ。内陸は35℃以上も。
・東海から西は雨のやむ所が多いが、安全な場所に留まって。土砂災害の危険度高い。川の水位高い。
そして、マイ天ポイントは、『新たな地域で災害発生も』です。
【マイ天ポイント】新たな地域で災害発生も
来週も大雨に対して警戒が必要な一週間となります。
これまで記録的な大雨になっている所はもちろん、これまでなんともなかった地域でも災害が発生する恐れがあります。
まず、日曜日ですが、日曜日は東北北部で大雨となります。
土曜日の大雨で地盤が緩んでいる所に大雨となるわけですので、土砂災害のリスクが高いです。
崖の近くにお住まいの方は、安全な場所に避難をお願いしたいところです。
まだ避難がお済みでない方は、夜間の大雨時の移動は危険ですので、崖や川から離れた部屋など、家の中の安全な場所に移動するようにしてください。
日曜日18時までに予想される雨量は、下の画像の通りです。
数字で見ると、このような感じでして、九州北部と東北で特に多い予想です。
そして、月曜日、火曜日は、九州北部、中国、近畿、東海に非常に活発な雨雲がかかり、かなりの大雨となる恐れがあります。
月曜日〜火曜日の雨量は、九州北部〜東海で200〜300ミリ程度、ことによるとそれ以上の雨量となる所がありそうです。
これだけの大雨となると、いままで大丈夫だった地域でも、災害が発生する恐れがあります。
特に、普段大雨になりにくい地域の方。油断禁物です。
九州ほどの雨量にならなくても、土砂災害が発生するおそれがあります。
普段大雨になりにくい地域は、比較的少ない雨量でも土砂災害が発生する恐れがあるのです。
下の図は、それぞれの地域の平年の雨量を図にしたもので、黄色や赤など明るい色の所ほど平年の雨量が多く、大雨になりやすい地域だと思って下さい。
そうすると、九州や四国、紀伊山地のあたりは雨量が多い地域ですが、中国、近畿中部・北部・東海のあたりは、普段大雨になりにくい地域であることがお分かりですよね。
つまり、比較的少ない雨量でも土砂災害が発生する恐れがあることを意味します。
なぜ、普段大雨になりにくい地域は、比較的少ない雨量でも土砂災害が発生してしまうのか。
それは、もろい崖が残っているから。
すごくシンプルにお話すると、よく大雨になる地域は、崩れやすいもろい崖は、もうとっくに崩れてしまっているんです。よく大雨になる地域は、残っている崖は頑丈で、相当の雨量にならないと土砂災害が発生しません。
一方、普段大雨になりにくい地域は、もろい崖がたくさん残っています。
なので、ちょっと雨量が多くなってしまうと、そのもろい崖が崩れてしまうというわけです。
大事なのは、その地域にとって大雨かどうか。
普段大雨になりやすい地域の雨量と比べるのはナンセンスです。
自分の住んでいる地域の土地柄を知っておくと、天気予報の雨量情報の見方などが変わるかもしれません。
ニュースで九州で1000ミリ超えなどと伝えられているので100ミリ200ミリという数字が少なく見えてしまうかもしれませんが、それは感覚がおかしくなっているだけ。
あなたのお住いの地域が大雨になりにくい地域であれば、とても危険な雨量です。
来週も大雨に警戒な一週間。
危険にさらされる前に、避難しましょうね。