天気 天気ニュース

お盆台風10号 接近前からの影響3つ

こんにちは!お天気キャスター・気象予報士の小林正寿です。

先日も、台風10号の記事を書きましたが、そのときよりも、だいぶ進路が絞れてきました。
お盆に影響を及ぼすとみられる台風10号。今回は、接近前からどのような影響が出るのか、解説します。

台風10号 15日(木)頃西日本に上陸か

まずは、台風10号の位置や、今後の進路予想を、ざっくりと見ていきましょう。

【 これまで:小笠原付近をウロウロ 】

台風10号は、11日(日)18時現在、『大型で強い』勢力となっていて、小笠原諸島の南西にあります。

ゆっくり~ほとんど停滞』と、ほぼ動いていない期間が8日(木)3時~11日(金)12時まで、81時間も続いていましたが、11日(日)18時現在は時速15キロの速さで北西に進んでいます。

※ゆっくり・・・速度が時速9キロ以下で、移動している。

※ほとんど停滞・・・速度が時速9キロ以下で、移動方向がはっきりしない。

台風10号はやや勢力を落としていますが、これは、ほぼ同じ海域に居座ったことが原因のひとつかもしれません。

台風がほぼ同じ海域に居座ると、自らの風により海をかき混ぜてしまいます。その結果、相対的に冷たい海水が海の深いところから上がってきて、水温が低くなることがあります。その結果として、台風の勢力が衰えることがあるのです。今回も、多少影響はあったと思います。

※台風のエネルギー源は、暖かい海(大量の水蒸気を持つことができる)です。

【今後:西日本に接近・上陸のおそれ】

今後、台風10号は北西進を続け、15日(木)頃に西日本に接近・上陸するおそれがあります。

特徴をあげるとするならば、『ゆっくり』、『大きい』、『発達している』ことです。

まず、『ゆっくり』ですが、これまでより速度は上がるものの、それでも日本海に達するとみられるまでは、時速15~30キロと、自転車や遅い車ほどの速度。

つまり、影響が長引くおそれがあります。

そして、『大きい』、『発達している』ということは、台風の中心から離れているときや離れている場所でも、影響が出ます。

台風が近づいていないときや離れたあと、それから離れている地域でも、影響が出るおそれがあるため、油断しないでください。

台風接近前からの影響3つ

先に、台風が離れていても油断しないで、と書きましたが、具体的にどのような影響が出ると予想されるのか、解説します。

【①大雨~ ボディーブローのごとく増える雨量 ~】

台風が本州の南の海上にあっても、大雨に警戒が必要です。

なぜかというと、台風周辺の暖かく湿った空気の流れ込みが続くためです。

暖かく湿った空気というのは、雨雲・雷雲のもとになるので、台風が近づく前から山沿いや内陸の地域を中心に、急にザーザー降りの雨や雷雨となる所がある見込みです。

特に、西日本太平洋側の地域で大雨に警戒が必要です。

それは、台風10号周辺の暖かく湿った空気が、特にダイレクトに流れ込みやすいからです。

具体的に場所を挙げると、紀伊山地や四国山地、九州山地です。この山地の東~南東側斜面にあたる地域は、山を暖かく湿った空気が駆け上がり、雨雲が発生・発達しやすいのです。

これらの地域は、台風が近づく前から強弱を繰り返しながら雨が降り続け、総雨量が多くなります。

ボクシングの『ボディーブロー』のように、ゆっくりと影響が出始めます。ジワジワと土の中の水分量が多くなって、地盤がだんだんと緩んでいく、そんな影響が出てしまいます。

さらに、そこに台風本体の非常に活発な雨雲がやってきてしまうおそれがあるので、土砂災害に一層の警戒が必要です。

先に挙げた地域は、いつも大雨が降る地域ではあるかもしれませんが、総雨量がかなり多くなることも予想されるため、油断しないでください。

 

【 ②厳しい暑さ~『 風炎 』で命危険レベルも~ 】

台風は雨雲を運んでくる前に、『』を運んできます。

まず、台風は南の熱帯の『熱気(あつさをもたらす空気)』を運んできます。

これに加え、『熱風』ももたらします。

ここでいう熱風とは、いわゆる『フェーン現象』のこと。

フェーン現象は漢字で『風炎』と書いたりするように、熱気が山を吹き下りて、熱気が強まる現象です。

つまり、山の風下側(風が吹き下りる地域)で特に暑くなります。

台風周辺は反時計まわりに風が吹いていますので、台風が南にある状況だと、位置関係的に、北陸~西日本日本海側が、南東から吹いてくる熱風が吹き下り、フェーン現象が起こる地域にあたります。

 

命に危険が及ぶような暑さとなるところもありそうですので、熱中症にも厳重な警戒が必要です。

【③高波~台風は『波』に始まり『波』に終わる~】

台風の影響で一番最初に出始めるのは、『』です。

きょう11日(日)も、海での事故が相次いでしまいましたが、すでに、台風からのうねりが入り、関東から西の太平洋側は、広い範囲で波浪注意報が発表されています。

先日の記事でも書きましたが、2時間に1度程度の頻度で、予想されている波の高さの2倍以上の波が押し寄せるおそれがあり、これを『一発大波』といいます。

先日の記事『ダブル台風~キーマンは高気圧とやや深海の温度~』

台風が近づいてからは、たいていの人は海に近づきませんが、近づく前のこのタイミングは、先にも書いたように厳しい暑さのため、海水浴を楽しもうと考える人が多いです。

もし、ご友人などに海水浴の誘いを受けたら、この記事の内容を教えてあげてください。

台風は『波』に始まり『波』に終わります。最後まで影響が残るのも波。

海水浴はしばらく我慢をお願いします。

早めの備えを

台風10号、とうとう今週半ばには大きな影響が出てきてしまうと思います。

天気が穏やかなうちに、早めの備えをお願いします。

  • 避難経路・避難場所の確認
  • 非常用品の確認
  • 飛ばされそうなものは家にしまう、固定する
  • 飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼る
  • 家のまわりの側溝の掃除(水はけをよくする)
  • 紙おむつや常備薬の確保

厳しい暑さですので、熱中症に気を付けつつ、備えをお願いいたします。
避難経路、避難場所は、目を閉じて、ご自身がどんな経路でどこに避難するのか、想像してみましょう。

おわりに

お盆に大きな影響を及ぼすとみられる台風10号。
この記事を読んでいただいたことで、皆さんのご予定や、災害から身を守ることに、少しでもお役に立てれば幸いです。
本日もご覧いただき、ありがとうございました!!

-天気, 天気ニュース

Copyright© 小林正寿Official Site , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.