こんにちは!気象予報士・お天気キャスターの小林正寿です。
さて、皆さんにとって夏といえばなんでしょう?花火?海?夏祭り?、色々あると思います。
僕がパッと思い浮かんだのは、すいか割りでした!最近は出来ていませんが、楽しかった思い出があります(^^ゞ
そこで今回は、すいか割りについてお話しできればと思っています。
実はすいか割りには意外なルールがあったりして、奥が深いんですよ~!
すいかのプロフィール
【原産】
アフリカのサバンナ地帯や砂漠地帯。
すいかを漢字で『西瓜』と書くのは、中国より西の方から伝来した瓜だからだそうです。
【 生産量 】
【世界】
2012年から2016年の統計(FAO)によると、中国の生産量が圧倒的に多くなっており、世界の生産量の約8割を占めています。
※日本は、約0.36%程度。
- ①中国
- ②トルコ
- ③イラン
- ④ブラジル
- ⑤エジプト
【日本】
以下、2012年の統計による。
- ①熊本県
- ②千葉県
- ③山形県
- ④新潟県、鳥取県
関東出身の僕は、すいかといえば、千葉県富里市のイメージが強いですね。
【黒い縦じま模様の秘密】
すいかにある黒い縦じま模様。
このシマシマに関する知識を押さえておくと、すいかをおいしく食べられるかも!
実はすいかの黒い縦じま模様にそってスイカを切ってみると、そこにはたくさんの種があります!
反対に、黒い縦じま模様のないところには、種がほとんどありません。
そう、この黒い縦じま模様は、すいかの種のつくところにできているんです。
一説によると、すいかのたてじま模様は、鳥に見つかりやすくなるためにできた模様なんだとか。
すいかの原産はアフリカの砂漠地帯で、雨があまり降らない地域。
ただ、すいかは水分たっぷりのため、鳥たちにとっては貴重な飲み水。
すいかにとっても鳥が種を運んでくれるため、お互いにメリットがあるのです。
【 おいしいスイカの選び方 】
【濃いしま模様】
すいかの縦じま模様が濃い黒をしていて、よく見ると、黒いところが盛り上がっている感じになっているものは、甘くて新鮮です。
【ボンボンという音】
ボンボンと澄んだ音・・・完熟。おいしい!
ポンポン・・・未熟。まだ。
【盛り上がりは完熟のサイン】
完熟になると、ツルの付け根が凹み、その周りが盛り上がる。
【お尻のおヘソが大きい】
ど、どういうこと?!って思われそうですが、もちろん、すいかの話。
すいかのお尻側(ツルがついてる方とは反対側)のおヘソ(肌色の円)を見てみましょう。
このおヘソが大きいほど、食べ頃であるといえます。
逆にいえば、おヘソが小さければ、日持ちします。
知ってた?すいか割りの意外すぎるルール
【①競技場所:砂浜か芝生】
すいか割りはどこでも楽しめそうですが、ルールでは『砂浜』または『芝生の広場』が最適と定められています。
僕は砂浜派です(笑)
また、すいかと競技者(割る人)の間の距離は、5m以上7m以内となっています。
大人の5歩~7歩くらいの距離ですね!
【②用具:国産すいかを使用】
すいかは、日本国産を使用。
すいか割りに使う棒は、直径5cmいない、長さ1m20cm以内。
細長い棒ですね!
目隠しに使うものは、手ぬぐいまたはタオル。
目隠しは、そんなに厳しいルールはないようです。
【③競技者と審判:すいか大好きであれ】
【競技者】
『割る人1名』と『サポーター複数』で1組とし、キャプテンを決める。
サポーターは何人でもいいらしいですが、割る人に対してすいかの方向のアドバイスなどをするため、声を判別できるよう、日頃から仲のいい人がよさそう!
【審判員】
なんと、審判員の資格は、『すいかが大好き!』であること!
すいか大好きを証明するため、以下のクイズに3問以上答えられなければなりません!
- ①すいかの一番甘い部分はどこ?
- ②すいかの水分はどのくらい?
- ③おいしいすいかの見分け方は?
- ④すいかの種(タネ)ってどのくらいある?
- ⑤すいかの原産地は?
答えは、①真ん中の部分、②85~91%、③縞模様がはっきりしていること、手のひらで軽くたたいたとき、やや濁った音がするなど④400~500粒くらい、⑤南アフリカ、カラハリ砂漠周辺のサバンナ地帯。
皆さんは審判になれそうですか?(笑)
僕は④以外正解したので、いつ審判員として派遣されてもいいように、肩をあたためておきます!(笑)
【④競技の開始:最初にフォーメーションローリングする】
まず、審判員は距離と用具を確認します。
割る人の目隠しも確認し、相手チームのキャプテンを同席し、了解を得ます。
そして、フォーメーションローリングと呼ばれる、スタートするときの回転を行います。
このときの回転数は、5回と2/3回転。
絶対、目がまわる~。。
【⑤競技の進行:意外と持ち時間長め?】
競技者(割る人)の持ち時間は、1分30秒。
審判員は、30秒前と10秒前に報告する。
テレビの天気予報の本番のときは、15~30秒おきにカウントを出してもらうから、30秒前にならないと報告してくれないのは、ちょっと不安だなぁ。1分前とかにも教えてほしいなぁ(笑)
サポーターからのアドバイスにおいて、以下の行為は禁止です。
- 競技と関係のないアドバイス
- 競技者を中傷するような言動
- スイカの真後ろに立って、「私の声のする方へ」という指示
「私の方へー!」は、やってしまいそうだから、気を付けよう!
【⑥勝負の判定:細かな得点ルール】
すいかに当たらなかった場合、時間内であれば3回まで棒を振ることができる。
点数は以下の通り。
- 空振り・・・0点
- すいかに当たった・・・1点
- すいかにひび割れができた・・・2~4点(ひび割れの程度による)
- すいかの赤い果肉が見えた・・・5~10点
棒を振り下ろす力があれば得点は高くなるけど、そもそも空振りだと0点。
すいか割りって、超チームプレーが大事なスポーツなんだと気づかされる!
【⑦後始末:楽しんだあとは片づけを】
勝ったチームは食べる権利があり、負けたチームは、残ったら食べることができる。
うーむ、厳しい世界だ(笑)
競技場所は、勝負の勝ち負けに関係なく、きれいにし、ゴミは持ち帰ること。
勝者も、片づけはしっかりね!
真偽はいかに?すいか割りの歴史
- 豊臣秀吉が安土城建築のときに場を盛り上げるために始めた。
- 京都の地主神社にある『恋占いの石』に、10m離れたところから目隠ししてたどり着くと濃いが実るという言い伝えがもと。
- 佐々木小次郎の頭をすいかに見立てて、その怨霊を沈めたという伝説が発祥。
- すいかの豊作を占うアフリカの風習が伝わった。
などなど、諸説あります。
真偽はわかりませんが、これだけ説が多いというのは、すいか割りが様々な時代、多くの人に楽しまれてきたことの裏返しともいえるのかもしれませんね!
おわりに
すいか割りにルールがあることを知らなかった方も、多かったのではないでしょうか。
僕も、お天気キャスターになって、天気だけでなく、季節の行事や食べ物などを調べるようになってから知りました。
しかもけっこう、ルールが細かくて面白い!
この夏は、ルールに則って、すいか割りを楽しんでみてはいかがでしょうか?